2020.02.06

目指せ!パフォーマンスを高める減量。食事で気をつけたいポイント

アスリートのためのスポーツ栄養ーウェイトコントロール 減量編ー

目次

コンディションや食事の知りたいことを募集!みなさんのちょっとした「気になる」からテーマを採用した記事です。

今回は複数選手から

アスリートの減量方法を知りたいです!
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と質問を頂きました。ありがとうございます!

ただ体重を落とすだけでは、パフォーマンスが上がる減量とは言えません。

なるべく筋肉をキープして、体脂肪を減らす減量で競技力向上を目指しましょう!

 

どのくらい減量して大丈夫なの?気を付けたい栄養素は?など減量中の食事のポイントを紹介します。

減量していい体重は1週間に0.7%まで

急激に体重を減らすよりも緩やかに体重を減らす方が、体脂肪の減少が多く、筋肉などの減量が少なかったとの研究結果があります。

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1週間に体重の0.7%までが良いと言われています。

現在50kgなら、1週間で0.35kg(50kg×0.7%)の減量。1か月で1.4㎏(0.35kg×4週間)の減量です。

これ以上に減らしてしまうと、筋肉量も減ってしまうといわれています。

アスリートとしてパフォーマンスの上がる減量を成功させるならば、無理のない減量計画を立てましょう。

【目安】体脂肪1kgは7,200kcal

体脂肪1kgは7,200kcalといわれています。

ということは、さっきの50kgの人が1週間で0.35kg減量するためには

0.35kg×7,200kcal=2,520kcal 減らす必要があります。

これを7日間で割ると2,520kcal÷7日=360kcal

1日当たり360kcal、今食べている量より減らせば達成する計算になります。

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360kcalは大体このくらいです。

運動量に左右されますが、1日あたりどのくらい減らせばいいか目安となるので計算してみましょう!

 

減量中の食事ポイント

トレーニングはもちろんですが、減量中にどんな食事をとるかが大きなポイントとなります!

空腹の時間が長く続くと、身体が危険を感じ、エネルギーを脂肪として蓄えようとします。

またエネルギー不足の状態で練習を行うと、パフォーマンスの低下やケガに繋がる可能性もあり、とても危険です。

筋肉量はキープしつつ体脂肪を減らすために、「低脂質、高たんぱく質」の食事を目指しましょう。

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コンビニ等で食べ物を買う時、または外食時は「脂質」の欄を見て少ないものを選ぶようにするとGOOD!

脳がエネルギーとして使えるのは糖質(炭水化物)だけです!

また、糖質のエネルギーが脂肪を燃焼したり、筋肉を作る際に必要になります。減らしすぎは絶対にやめましょう。

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ビタミンB群は特に炭水化物、たんぱく質、脂質の代謝を助けてくれます。

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ビタミンやミネラルが不足すると、エネルギーも減らしている減量期は特に体調不良や、ケガに繋がりかねません。

疲労回復のビタミンCや、骨を作るカルシウム、ビタミンD等しっかりとりましょう。

減量中のおすすめ食品、調理法

低脂質、高たんぱく質の食べ物

たんぱく質豊富なお肉ですが、部位によって脂質、カロリーが変わります。低エネルギーのものを選ぶ方が良いでしょう。

※鶏肉は、牛・豚に比べて全体的にエネルギーは低いです。

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check_greenポイント

牛乳、卵、納豆には脂質の代謝を助けるビタミンB2も豊富に含まれています!

糖質(炭水化物)は低GI値を選ぶ

GI値:食べ物が体内で糖に変わり血糖値が上昇する早さを示しています。
低い値ほど血糖値の上がるスピードがゆっくりです。

血糖値が上がるスピードが早いと、血糖値を下げるインスリンというホルモンが一気に出やすいです。

インスリンはたくさん出ると、脂肪をため込もうとする働きがあります。血糖値がゆっくり上昇する低GI値の食品の方が、インスリンも少しずつ出るので脂肪をため込みにくいです。

調理方法をヘルシーにする

揚げ物や炒め物ではなく、グリルで焼く、茹でる、蒸すなど油を使わない調理に変えると、よりヘルシーな料理にできます。

毎日体重を測定して、記録しよう

Atletaに「体重」の項目がある場合は、記録するようにしましょう。

毎日体の状態をチェックすることが大切です。

例えば

先週と食べる量を変えていないのに、体重が減っていない...
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と、記録していれば気がつくことができます。

「先週よりも運動量が少ないから?」「量は少ないけどカロリーの高いものを食べてしまっている?」など振り返ることが大切です!

check_red注意

また、減量してパフォーマンスに影響が出たり、身体の調子が悪いと感じた場合、目指している体重が自分のベスト体重ではない可能性もあります。

必ず自分の調子、パフォーマンスを確認しながら減量してください。

参考文献:体重階級制競技のウエイトコントロールガイドブック/独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター

この記事の執筆者

管理栄養士の鈴木です。導入チームのサポートやAtleta通信の記事を執筆しています。皆さんの知りたい!を解決するために日々奮闘中です!
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