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女性アスリート向け連載 Vol.1 “スポーツをする女性ならでは”の健康問題があることはご存知ですか?

試合で勝つためのハードなトレーニングや厳しい体重管理を強いられるがゆえ、生理日管理がおざなりになってしまうケースはトップアスリートだけでなく、中高生年代の部活動の現場でも問題視されてきています。
女性アスリートの皆さんに、是非正しい知識を身に着けてほしい。そんな思いから、スキージャンプ 高梨沙羅選手のトレーナーを務めている牧野講平氏のセミナーとお話を基に、問題と対策について、3回の連載コラムを通じてお伝えします。

連載1回目はこちら
「試合に勝てるなら生理がこなくても… その考えに潜むリスクは?」

女子アスリートなら、誰しも一度は生理によってパフォーマンスが左右されてしまうという経験をされているのではないでしょうか。試合で勝つためのハードなトレーニングや厳しい体重管理を強いられるがゆえ、生理日管理がおざなりになってしまうケースはトップアスリートだけでなく、中高生年代の部活動の現場でも問題視されてきています。しかし、それが将来的に自身の身体に大きな影響を与えてしまうという事実を認識している女性は、まだまだ少ないかもしれません。

株式会社エムティーアイが提供する、ダウンロード数1,000万以上のスマートフォン向け健康情報サービス『ルナルナ』内で事前に実施したアンケートでも、回答いただいた方の8割以上が生理周期と運動機能の相関性について、学ぶ機会がなかったと回答をしています。(20代前半~30代後半を中心に約200名の回答)

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学校の授業ではなかなか学ぶことができないものの、女性としてスポーツに安全に取り組むために備えておきたい知識はたくさんあります。

“もっと多くの女性に正しい知識を備えてもらい、将来も健康的にスポーツに取り組んでもらいたい”
そんな想いから、CLIMB Factoryでは2/25(日)に『女性アスリートのためのコンディショニングセミナー』を開催しました。
(CLIMB Factoryは、「ルナルナ」を運営する株式会社エムティーアイの一事業部として、ヘルスケア部門の中でもスポーツに特化したサービスを展開しています。トッププロの世界から学校部活動まで、すべての選手がベストパフォーマンスを発揮するためのコンディション管理をICTを通じてサポートしています。)

今回のセミナーには、スキージャンプの高梨沙羅選手のトレーナーを務めている牧野講平氏(所属:ウイダートレーニングラボ)を講師にお招きし、基礎知識を中心に月経異常が引き起こす問題や、パフォーマンスに及ぼす影響についてお話し頂きました。

◆エネルギー不足による無月経とは?

平昌五輪でも女性アスリートの活躍が大きな話題になりましたが、彼女たちのような女性アスリートの活躍の裏側には、女性ならではの健康問題が存在します。

スポーツに本格的に取り組む女性に起こりやすい3つの健康問題として、
「利用可能エネルギー不足」
「続発性無月経」
「骨粗しょう症」
が挙げられます。

これらは陸上競技や新体操など、厳しい体重制限をしがちな競技で多く見られます。特にこれらの競技の場合、女性選手は生理の時に体重増加することを恐れ、しっかりと自分の身体にあった必要エネルギー量の計算もせずに、やみくもに食事制限をしてしまいがちです。それが無月経に陥る最も大きな要因となるケースが多いそうです。
では、無月経に陥ると、身体にどのような影響が出てきてしまうのでしょうか。

無月経が身体に及ぼす影響

・疲労骨折をしやすくなる
・トレーニングの効果が抑制される
・自立神経系やエネルギー代謝を低下させ、疲れやすくなる。

「月経がこなければ、練習や試合で煩わしさを感じることもないからちょうどいい」などと思っていると、ハードなトレーニングに身体が耐え切れず疲労骨折に繋がったり、将来的に骨粗しょう症を引き起こす可能性も高くなってしまいます。月経が規則正しく来ていなければ、それを自分の身体からのアラートと捉え食事内容やトレーニング内容を見直す必要があるということです。

◆無月経以外にも起こる問題とは?

ハードなトレーニングや体重制限をすることで生じてしまう、無月経の他にも問題は存在します。

実際、ルナルナで事前に行ったアンケートで寄せられた質問で最も多かったことは、生理周期によるパフォーマンス低下に関する不安の声でした。それは、月経随伴症状と呼ばれるものです。

月経随伴症状

・月経困難症・・・生理痛で日常生活に支障をきたすもの、下腹部痛、吐き気、めまい、頭痛、疲労・倦怠感
・月経前症候群(PMS)・・・生理開始の3~10日前から始まる精神的・身体的な症状

月経前症候群(PMS)は、イライラしたり、食欲が異常に増したり、胸が張ったりなどといった症状です。

これらの症状が重たくなると、以下のパフォーマンスへの影響が考えられます。
・酸素不足による持久性能力が低下
・リカバリー能力の低下

パフォーマンスへの影響は症状に個人差はありますが、人によっては薬を服用しなければ日常生活に支障をきたしてしまうこともあります。このように、生理がきている場合にも女性は様々な問題に直面しかねません。

では、このような問題はどうすれば未然に防げるのでしょうか。

連載第2回では、牧野トレーナーのセミナーから、「女性が安全にスポーツに取り組むためのポイント」に関してお伝えします。

(次回の更新は2018年4月19日です)

★取材協力★
牧野講平(まきの こうへい)氏

1979年北海道生まれ。高校時代は100mハードル、400mハードルの選手として優秀な成績を収め、インターハイ出場などを果たす。高校卒業後はアメリカへ留学し、フィジカルトレーニングの基礎を学ぶ。帰国後は森永製菓のストレングス施設「ウイダートレーニングラボ」に所属し、浅田真央、宮里美香、有村智恵、メジャーリーグの前田健太などトップアスリートのコンディショニングやトレーニング指導を担当する。現在は、スキージャンプの高梨沙羅の専属トレーナーとして帯同している。

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