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2020.07.28

どんな変化にも柔軟に対応、活動が継続できる組織を目指して(前編)

【活用事例】#13 サッカー FC.ISE-SHIMA / FC.Avenidasol

目次
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中田一三氏

未曽有の事態で活動が制限される中、早期から独自の基準と管理体制でリスクヘッジを行いながらクラブとしての責任を果たそうと活動を続けてきたサッカークラブがあります。

中田一三氏がクラブプロデューサー兼テクニカルディレクターを務め、三重県伊勢市で活動するFC.ISE-SHIMAと、その姉妹クラブで伊賀市で活動するFC.Avenidasol(フットボールクラブ.アヴェニーダソル)です。

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今回はU15チームの薮中一真さんと荒木在敏さんにお話を伺い、クラブが実施したスピーディーな新型コロナ対策とクラブとしての在るべき姿、その中でAtletaが果たす役割について、たっぷりお話を伺いました。

コロナ禍でも「選手たちの夢や目標喪失の防止、選手自身の成長」をサポート

活動が難しい自粛期間にどのような活動をされていたか教えて下さい。

我々のクラブでは緊急事態宣言が発令される前の2月下旬に両クラブで中田を中心とした対策推進室を発足させ、新型コロナウイルスに関する情報を集め、活動方針について検討する動きをしていました。
avatar 藪中氏

とても早い時期から対応が取れていたんですね。

4月初旬から全国的に自粛の動きが始まりましたが、この『自粛』に対して社会に広がっていく考え方に違和感を感じていました。極端にいえば「外で何かをやっている人は悪だ」という風潮があったじゃないですか。
avatar 藪中氏

確かに何もしてはいけない雰囲気に社会がなっていましたね。

今でこそ自粛の在り方が問題視され始めて、リスクを軽減しながら社会活動をする方向に変わってきましたけど、我々は初期の段階から全てを止めてはいけないと考えていました。何より会員さんを守らないといけませんからね。

また、状況の長期化を見越して、自分たちの社会的責任の範囲を明確にし選手たちの感染リスクも下げながらクラブとしてどこまで活動できるかを考えました。
avatar 藪中氏
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「選手たちの夢や目標喪失の防止」や「選手自身の成長をサポートする環境を維持すること」をクラブの考え方として軸に据え、活動期を3つに分けて活動を続けました。

今はその『対策期』にあたります。(5/18時点)
avatar 藪中氏
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体温と3次接触の記録で、リスクが限りなく低いことの証明に

Atletaの利用方法も含め、対策期の今行っている活動について具体的にお聞かせください。

Atletaでは、コメント機能等を使ってコミュニケーションを行っています。

入力率についても今年の3月時点で6割ほどだったのが、5月時点では9割以上になっています。
avatar 藪中氏

オンラインサービスの需要を感じます。他にはどんな取り組みを行っていますか?

学校が休校になり全国的に子ども達の生活リズムが崩れてしまっていると思いますが、就寝時間の見直しも進め結果的に30分以上就寝時間が早まりました。

Atleta以外では、選手との面談や、タブレット端末による学習システムを取り入れて学習のサポートもしています。
avatar 藪中氏

競技の面ではどんな取り組みをされていますか。

eラーニングを使った動画配信を行って、オンラインで自主練習のチェックができる環境を作っています。

指導者側からフィードバックする際は、Atletaのコメント機能や動画の配信を行っています。
avatar 藪中氏

Atletaのコンディショニングの機能はどのように利用されていますか。

このような時期なので非常に細かくつけてもらっています。日々の体温はもちろん、3次接触まで記録させ、リスクが限りなく低い状態であることを個々に証明してもらって参加してもらっています。
avatar 藪中氏
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※デモ画面です。

感染者を絶対に出さない、そして選手やご家庭にもその意識水準を高めることがクラブの役割だと考えています。

また、万が一感染者が出てしまったとしても、感染経路の調査に協力しやすく選手や家庭を守ることにも繋がると考えています。
avatar 藪中氏

「対策を行った上で、各家庭によっても判断基準は違うと考え、その中でも3つのパターン

で活動内容を選択できるようしました。

結果、現在では93.4%の会員がオフラインありの活動を続けています。これだけニーズがあったということです。」

Excelのデータ管理から、選手自身に入力させることで"意識が形になる"

早い段階での対策、しっかりした管理が取れていることが本当に素晴らしいです。

我々が3年前からAtletaを利用し始めたのも、いずれはオンラインの時代が来るであろうと見越したのがきっかけでもありました。まさかこんな事態になるとは想像していませんでしたが。

また、管理ではなく、選手たちが自分自身を把握し、自ら学びに行くスタンスを取れる人間になって欲しいという思いが根本にあってAtletaを使っています。
avatar 藪中氏

Atleta導入前も同様の取り組みはされていたのでしょうか。

もともとクラブとしては選手たちの生活面を非常に大切にしていて、『文武両道』ではなく『一道』という考え方を活動指針としています。生活・学業・サッカーの全てから24時間学び続けるという考え方です。そのため、競技面だけでなく食事や睡眠といった生活面も常に意識させていました。

成績表や試合データ等は指導者が全てExcelで管理していたのですが、Atletaを使えばデータ管理の手間も減り、選手たちも自分自身で入力することで意識できると知った時、即導入を決めました。
avatar 藪中氏

クラブとしての根本の考え方と一致、やっていたことを一括で管理できた点が導入の決め手だったんですね。

Atletaは素晴らしいと思いますが、恐らく活用のイメージを持っていない人に提供しても何も反応がないと思うんです。

その点我々はしっかりイメージを持っていたので喉から手が出るほど欲しいサービスでした。
avatar 藪中氏

Atleta導入後の選手や保護者の反応、使い方のお話は後編でご紹介します。お楽しみに!

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FC.ISE-SHIMAインタビュー記事(後編)
Atleta導入後の選手や保護者の反応、使い方とは。
>続きを見る

クラブプロデューサー兼テクニカルディレクター
中田一三(なかたいちぞう)

選手歴
四中工-横浜 F-福岡-大分-千葉-仙台-甲府

指導歴
2009年 FC Avenidasol テクニカルディレクター / south U-15監督
2013~2017年2月 FC.ISE-SHIMA 監督
2017年3月~2018年 FC.ISE-SHIMA 総監督
2019年 京都サンガF.C. トップチーム監督

<チームの情報>2020年5月現在
選手数トップ:29 名、アカデミー:142 名(姉妹クラブ FC.Avenidasol 含む)
マネージャー数:2 名
コーチ数(外部コーチなど):8 名
Atleta 導入時期:2018 年 3 月

<主な成績>
FC.ISE-SHIMA
2019 年 東海社会人サッカーリーグ 1 部 2 位(11 勝 2 負 1 分)
2019 年 全国社会人サッカー選手権大会 ベスト 16 位

FC.Avenidasol
2017 年 第 41 回全日本少年サッカー大会三重県大会優勝(6 年ぶり 2 回目)
2017 年 2017 パロマカップ 日本クラブユースサッカー選手権(U-15)三重県大会初優勝

<保有資格>
JFA 公認 S 級ライセンス
JFA 公認キッズリーダーインストラクター
JFA スポーツマネージャーGRADE3
JFA ユメセン