2021.07.19
現役時代は数々のタイトルを獲得しオリンピック出場経験もある穴井隆将(あないたかまさ)監督率いる名門、天理大学柔道部もAtletaをご利用いただいています。
競技者として天下を取った穴井監督がなぜAtletaを選び、指導者としてどのような思考を持っているのか。また元オリンピアンとして伝えたい、現役スポーツ選手たちへのメッセージ。余すところなくお話していただきました。スポーツに関わる全ての方に必読いただきたい内容です。
自主性を尊重してプライドを持って指導する
指導する上で大切にしていることを教えて下さい。
この指導への意識は穴井監督ご自身の経験によるものなのでしょうか。
選手自身が課題に気づき、解決に向けて取り組めるよう指導するのはとても難しいですよね。
確かにお箸が使えない人は殆どいませんからね。
選手自身で解決できるためのヒントを提示してあげることが大切なのですね。
蓄積データを選手に提示することで指導の信憑性が増す
Atleta導入のきっかけを教えて下さい。
タイムリーにご提案できてよかったです。
穴井監督お一人でされていたんですか。
そこまで言っていただけてこちらこそありがたいです!
振り返り、アウトプットとして活用。自主性に任せた運用
穴井監督ご自身が現役の時からこういったデータ管理は重視されていたのですか。
ノートへの記録はご自身でやると決めたのですか。
ノートの記録を振り返ることはありましたか。
今の選手には「コメント機能」等を使って振り返りするように指導していますか。
義務付けることが新たな自主性を生む
3年程ご利用いただいていますが、活用しきれていない時期もありましたね。導入してから利用方法や目的など変わったことはありましたか。
コロナ禍に伴い入力率が上がった印象もありますね。入力することで選手に変化はありましたか。
最初はコメント欄に簡単な行動歴しか入力していなかった選手が、日に日にしっかり振り返りまで入力するようになっていますね。
我々は大学として学生を手ぶらで卒業させるわけにはいかない
Atleta以外で行っている独自の取り組みなどあれば教えてください。
希望職種ごとに部内でキャリア教育されているんですね。
学生としても非常に為になりますね。
これは社会に出ても必要な思考ですからね。
今後の目標を教えて下さい。
元オリンピアンから現役選手へメッセージ
最後に、全国のAtletaユーザーに”元オリンピアン穴井隆将さん”としてお言葉をいただけると幸いです。
私はオリンピック出場こそしましたが2回戦で負けています。
それまでは「努力は人を裏切らない」と本気で信じていましたが、負けた時「努力なんかしても無駄だな」って思いました。オリンピックに向けて必死にやってきたつもりでしたし、怠けていたつもりもありませんでしたがそれでも負けたので、自暴自棄になってしまいました。
その後に引退表明したのですが、引退表明後に出場した2013年の全日本柔道選手権で優勝したんですよ。2012年の8月にオリンピックで負けてから2013年の4月の全日本優勝までのおよそ8ヶ月間、ほとんど練習なんてしてなかったのに優勝したんです。
その時に、「世の中に報われない努力はあるけど、無駄な努力はない」と思いました。5歳から柔道始めて継続してきたことは、8ヶ月程度では崩れなかった。ということは、やっぱり努力は必要なんですよ。
世の中色んなスポーツがある中、頑張っている選手たちはみんなプロ、代表になりたいし、金メダルを取りたいです。スポーツを真剣にやっている以上そこを目指さない選手はいないと思います。みんなトップになりたいですけど、みんながトップになれるわけないじゃないですか。それが世の中です。
だからこそ、報われないことを前提にして努力をしないといけないし、報われないかもだけど、無駄な努力がないということを信念に、結果に一喜一憂せず頑張り続けて欲しいと思います。
素敵なお言葉ありがとうございました!トップアスリートを目指す選手たちの心に響いていると嬉しいです。
プロフィール
天理大学 柔道部監督 / 穴井隆将氏
天理大学(てんりだいがく)柔道部
<チームの情報>2021年2月
選手数:97名(主務含む)
指導者数:2名(外部コーチ含む)
Atleta導入時期:2017年11月
<主な成績>
2019年 全日本学生柔道体重別団体優勝大会 第3位
2019年 全日本学生柔道体重別選手権大会 個人60kg級 優勝
<保有ライセンス>
全日本柔道連盟公認指導者資格Bライセンス