2021.07.19
元オリンピアンから現役選手へメッセージ。”報われない努力はあるが、無駄な努力はない”
現役時代は数々のタイトルを獲得しオリンピック出場経験もある穴井隆将(あないたかまさ)監督率いる名門、天理大学柔道部もAtletaをご利用いただいています。
競技者として天下を取った穴井監督がなぜAtletaを選び、指導者としてどのような思考を持っているのか。また元オリンピアンとして伝えたい、現役スポーツ選手たちへのメッセージ。余すところなくお話していただきました。スポーツに関わる全ての方に必読いただきたい内容です。
私はオリンピック出場こそしましたが2回戦で負けています。
それまでは「努力は人を裏切らない」と本気で信じていましたが、負けた時「努力なんかしても無駄だな」って思いました。オリンピックに向けて必死にやってきたつもりでしたし、怠けていたつもりもありませんでしたがそれでも負けたので、自暴自棄になってしまいました。
その後に引退表明したのですが、引退表明後に出場した2013年の全日本柔道選手権で優勝したんですよ。2012年の8月にオリンピックで負けてから2013年の4月の全日本優勝までのおよそ8ヶ月間、ほとんど練習なんてしてなかったのに優勝したんです。
その時に、「世の中に報われない努力はあるけど、無駄な努力はない」と思いました。5歳から柔道始めて継続してきたことは、8ヶ月程度では崩れなかった。ということは、やっぱり努力は必要なんですよ。
世の中色んなスポーツがある中、頑張っている選手たちはみんなプロ、代表になりたいし、金メダルを取りたいです。スポーツを真剣にやっている以上そこを目指さない選手はいないと思います。みんなトップになりたいですけど、みんながトップになれるわけないじゃないですか。それが世の中です。
だからこそ、報われないことを前提にして努力をしないといけないし、報われないかもだけど、無駄な努力がないということを信念に、結果に一喜一憂せず頑張り続けて欲しいと思います。
天理大学(てんりだいがく)柔道部
<チームの情報>2021年2月
選手数:97名(主務含む)
指導者数:2名(外部コーチ含む)
Atleta導入時期:2017年11月
<主な成績>
2019年 全日本学生柔道体重別団体優勝大会 第3位
2019年 全日本学生柔道体重別選手権大会 個人60kg級 優勝
<保有ライセンス>
全日本柔道連盟公認指導者資格Bライセンス