Atleta通信 | 凡事徹底。生活習慣化し高入力率を保つチームの活用方法とは

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2022.01.14

凡事徹底。生活習慣化し高入力率を保つチームの活用方法とは

【活用事例】#29 野球 足立学園高等学校

目次

『凡事徹底』を貫き、『Atleta』導入当時から高い入力率を維持しているチームがいます。足立学園高等学校野球部です。

強豪ひしめく東京都からの甲子園出場を目指すべく、様々な取り組みを行いひたむきに努力する選手を指導されている塚本先生に、『Atleta』の活用と独自の指導論についてお話していただきました。

凡事徹底の重要性

『Atleta』を導入のきっかけを教えてください。

以前は野球ノートにその日の出来事や思いを記入し提出させていました。
ですが本校は文武両道を掲げているということもあり、自宅での学習時間も必要で、部活ノートの負担を軽くして欲しいという声をコーチ時代から聞いていました。

それから私が監督をやらせていただくことになり、この負担軽減を実現したく『Atleta』を導入しました。
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導入当時からコンディションと食事共に高い入力率を維持されている印象があります。

ノートに比べると選手たちにとってとてもやりやすくなったからだと思います。

また、私からも記録の大切さや凡事徹底の重要性を伝えていたので、生活習慣の一つになっていると思います。
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記録するコンディション項目もしっかり設定していただいていますが、特にどの項目を注視していますか。

精神的疲労度や肉体的疲労度は結構見ています。

肉体的疲労度が全体的に高いなと感じたらその日のメニューを軽くしたり、精神的疲労度が高い選手は個別に呼んで話をしたり、コメントで私の意図を伝えたり。選手たちと接する上での指標の一つにさせてもらっています。
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コメント返信のきっかけは『選手とのすれ違い』

最近はよくコメント返信もたくさんされていますね。なにかきっかけがあったのでしょうか?

今年の4月くらいから毎日やるようにしています。それまでは気になる内容だけ返信していました。
また自粛期間中は私も時間があったので返すようにしていたのですが、授業が始まってからはなかなか時間が取れず。正直選手たちに気持ちの部分で寄り添えていませんでした。

それから選手たちとすれ違いができて、トラブルにつながってしまったこともあり、それがきっかけでコメント返信への意識も変わりました。これは指導者人生の中でも大きな転機になりました。
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大きなきっかけがあったのですね。コメント返信を意識し始めて、選手たちに変化はありましたか。

私の思いをしっかり伝えるようになったので、それを分かってくれる選手たちが増えてきて、チーム状況が上向きになったのは確かです。
春の大会がコロナ禍により中止になったりしましたが、そんな中途切れかけた選手の気持ちを繋ぎ止めることができました。
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『コロナ禍により中止』という言葉も出てきましたが、練習自粛期間の影響はありましたか。

自粛期間中でもしっかり練習を取り組めていた選手と、自粛だからと言って何もしていなかった選手の差が大きくなってしまいました。これまでは普段の練習の中でそれなりに同量の練習をこなしていたのでそこまでの差は生まれなかったのですが、自粛期間はそれが難しく。
コロナを言い訳にしてしまっている選手が増えてしまったのは事実ですし、私自身もよりしっかり指導しなければなと感じました。
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自分のプレーに興味を持ち、アスリートとしての自覚を持って欲しい

コンディション機能で投球数や打撃数などの試合結果を記録していますね。

自分のプレーを振り返ってほしいので項目を作っています。

試合の中での打席数や投球数を記録することで、コメントでの振り返りがしやすくなります。
何より本人が自分のプレーを把握していないと「この打席の何球目は〜」といったアドバイスをしても一方通行になりますからね。

とにかく自分に起きたプレー結果には興味を持って欲しいです。
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もう一つ気になる項目として『4スタンス理論』という項目がありますが、これはどういった使い方をするのですか。

これは最もパフォーマンスを発揮できる体重のかけ方を示しています。
つま先の内側外側、かかとの内側外側を大まかに4分割にして個々の選手のタイプ分けをしています。
このタイプによって指導のしかたが変わるので、タイプがすぐに確認できるように項目として入れています。
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食事も3食しっかり入力していただけていますね。

食トレは別の業者の方に入ってもらって取り組んでいますが、選手たちにはアスリートとしての自覚を持って、自身の食事にも興味を持ってもらいたいので、せっかくある食事管理機能だから有効活用しようということで入力させています。
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高校生からアスリートの自覚を持って食事管理するって簡単にできることではないと思います。選手の皆さん素晴らしいですね。

そういったことも素直に取り組める選手たちです。また、大会に負けたことも影響していると思います。
「甲子園を目指しているからには強豪校と戦う必要がある。その中でまだまだ取り組みが甘いよね?」ということを伝えることで彼らも自覚して取り組んでくれるようになりました。
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『Atleta』に関する入力ルールは設けていますか。

『鉄は熱いうちに打て』ではないですが、『Atleta』はできるだけその日のうちに自分が持っている感情のままを記録して欲しいので、深夜12時までには入力するというルールを私から提案しました。

これが守れない選手は翌日の練習に参加させない決まりなので、始めは半ば強制のような形になりましたが、徐々に選手自身が『やらなければ』という意識になり、先程話した凡事徹底に繋がってきていると思います。
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高校野球になると急に保護者と指導者の間に線が引かれることが多いのですが…

スケジュール機能もよくご利用頂いていますね。

このご時世なので急なキャンセルや逆に急にスケジュールが入ることが多いのですが、それに対応しやすくなりました。また、紙ベースだと伝えそびれてしまっていた内容もリアルタイムで更新できるようになったので重宝しています。
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連絡ボードも非常に活用していただいていますね。選手たちのモチベーションが上がるような配信もありとても良い使い方をされている印象です。

連絡ボードは每日のように使っていた時期もありました。
特にコロナ禍で集まりにくい時期は共有する情報は連絡ボードで共有するようにしていましたし、今はミーティング内容のダブルチェックのために連絡ボードを利用しています。

また、連絡ボードの最後には前向きになるような言葉で締めるよう意識しています。
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連絡ボードを使って保護者への共有もされているようですね。

はい。昔は紙で印刷して配布していた資料を今では連絡ボードに貼り付けるだけで共有できるようになったので便利になりました。

保護者の皆さんも『Atleta』が当たり前の環境になっています。
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保護者用に共通アカウントを作ってご利用中ですが、運用してみていかがですか。

小学校中学校と野球チームに所属して、選手や指導者と近い環境を経験してきた保護者が多い中で、高校野球になると急に保護者と指導者の間に線が引かれることが多いのですが、私はそれに疑問を持っていて、むしろ保護者も巻き込んで一緒にやっていくのが良いと思っています。
だから常に連絡ボードを使って私自身の意図を保護者にも伝えるように心がけています。
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『古き良き』の考え方プラスアルファで足立学園の特色を出したい

全体的にたくさん『Atleta』を触っていただいている印象があるのですが、どのタイミングでご利用いただいていますか。

朝にしっかり見ます。起きて6時頃に身支度するのですが、その時に並行してコメント見て返信しています。私なりのルーティンができました。

また、本校はスマートフォンの校内での利用が原則禁止なので、昼間はコメント返信や連絡ボードの更新等はしないようにしいています。生活指導部にいる私のせいで生徒のスマホが鳴ったらどうしようもないことになりますからね(笑)

だから触るのは朝か、生徒が帰宅する夜の時間ですね。
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野球界は古き良き考え方が残っている印象がある中で、塚本先生の指導はとても新鮮だなと感じていますが、指導する上で意識されていることはありますか。

『古き良き』の考え方プラスアルファで足立学園の特色を出したいと、指導者になる前から考えていました。

監督になった今はある意味で自由にできる環境なので、例えば今選手たちは坊主ではないのですが、これも責任と自覚を持って身なりをしっかりとしておけば坊主じゃなくて良いという考えがあるのでそうしています。

自由な分、締める時はしっかり締める。これが大切だと思います。
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野球は都大会ベスト8で全校応援、だからこそそれに見合う選手にならなければいけない

塚本先生にとって『Atleta』を使い続ける意義は何だと思いますか。

当たり前のことを当たり前にすることを徹底する。

これは色んなことに通じる部分だと思いますが、記録を続けることや自分の体調と日頃から向き合う、こういったことを徹底できる面で『Atleta』は非常に貴重で有意義なツールだと思いますので、これからも使い続けていきたいです。
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ありがとうございます。最後にチームの目標を教えてください。

もちろん一番は甲子園出場して足立学園の名を全国に轟かせることです。

本校は他にも頑張っている運動部が多く、全国レベルのチームもいます。ただ、他の部活がインターハイ出場しても、場所の問題などから全校応援はできないんですよ。
一方で野球部となると東東京大会ベスト8で神宮球場での試合となるので全校応援をしてもらえます。

だからこそ、それに見合う選手にならなければいけないと思うんです。
自覚と責任感を持って、足立学園の模範生となれる生徒であってほしいし、心から応援されるチームになりたいと思っています。

そのために人間力を高めていきたいです。
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足立学園高等学校(あだちがくえん)硬式野球部

<チームの情報>2021年12月
選手数:32名
指導者数:顧問3名
Atleta導入時期:2019年4月

<主な成績>
平成29年 春季都大会2回戦、選手権大会5回戦、秋季ブロック1回戦
平成30年 春季ブロック1回戦、選手権大会2回戦、秋季都大会1回戦
令和元年 春季都大会2回戦、選手権大会4回戦、秋季ブロック2回戦