2024.08.26
先日全九州高校ラグビー大会にて絶対王者東福岡高校の牙城を崩し、更にはこのインタビュー直後に行われた7人制ラグビーの全国大会では準優勝に輝いた強豪、大分東明高等学校 ラグビー部。今日はそんな実力派のチームを率いる白田監督と斎藤コーチにお話を伺いました。
『Atleta』を駆使したケガ管理で常にチームをベストな状態に維持する活用術や、選手一人ひとりに寄り添った想いのこもった指導論は、全スポーツ指導者必読の価値有りです。
どのレベルに行きたいのか、最終的にどんな結果を残したいのかという大きな目標をきちっと決めさせる
まずは先日の全九州高校ラグビー大会での優勝おめでとうございました。指導者の立場から今回の優勝という結果はどのように捉えられていらっしゃいますか。
選手の基準が上がってきた結果が今回の優勝に繋がったとのことですが、白田監督はチームに関わってからもう13〜14年になるかと思います。チームとしての目標達成も近くなってきたなといった実感はありますか。
なるほど、確かに日本一ばかりに注目すると、「日本一以外はダメなのか」ってことになりますからね。白田監督は選手たちの目標設定を重視されていると伺ったのですが、具体的にどのような取り組みをされていますか。
それほど重要度を高く設定されているのですね。3日間話し合うというのは、練習の中で目標設定ミーティングのようなものを設けているということですか。
目標設定後も常に目標への擦り合わせのためのコミュニケーションを選手と意識的にされていますか。
専門家のサポートで練習以外の部分の解像度が上がった
今のチームのスタッフ構成を教えて下さい。
とても万全なスタッフ体制だなという印象なのですが、この体制に落ち着くまでに時間はかかりましたか、それとも初期の頃からこの体制を実現できていたのでしょうか。
やはりこのスタッフのサポートというのはチームがレベルアップする上で重要なファクターだったと感じますか。
トレーナや栄養士の方は定期的に練習にいらっしゃるのですか。
ケガの状況については『Atleta』を使って管理いただいていますが、この辺の情報をトレーナーと連携されているということですか。
(※連絡ボードのチームノートを活用して、「部位」「リハビリプラン」「現在の状態」情報等を、選手⇄トレーナー間で連携して運用している)
まさに『Atleta』の理想的に使い方だと思っているので、ご活用いただけて嬉しいです。特にラグビーはコンタクトスポーツでケガ管理が重要な競技だと思うので。
コーチとして重要なのはいかにベストメンバーを大事な試合に立たせてあげられるか、そしてそれに向けた健全な競争させられるか
具体的に『Atleta』の活用についてお伺いしたいのですが、選手のどのようなデータを注視されていますか。
どのくらいのスパンでの疲労度を見ているのでしょうか。
データの確認はスマホアプリからですか。
白田監督はいかがでしょうか。
疲労度についてですが、具体的に気にする値というか目安みたいなのはありますか。
『Atleta』でケガ管理をすることで、得られた成果などはありますか。
ケガによる選手の離脱を減らす努力の積み重ねが結果に繋がっていると我々も実感しておりますので、引き続きご活用いただけると幸いです。
指導者サイドのテンションやモチベーションを常に100%で練習に向けることは最低条件
チームには日本代表に選出されるレベルの選手も輩出してきている中で、このような高いレベルの選手たちのモチベーションの上げ方について指導者として意識されていることはありますか。
選手に合わせてモチベーションの上げ方を工夫されているのですね。指導者の経験を積んできたことで、このような指導形式になってきたのでしょうか。
昔と今とでは伝わり方も違いますもんね。
斉藤コーチは、選手とも年齢が近いと思いますが、選手への指導者コミュニケーションで意識されていることはありますか。
練習の中で技術的な動きを選手たちに見せてあげているのですね。
気持ちの面では白田監督の言葉を受けて、実際に斎藤コーチのプレーを見て練習を続けることで自分にもできることを実感していく。選手の自己肯定感が上がる非常に素晴らしい指導のコンビネーションだと感じました。
スローガン”EnjoyRugby”
大分東明高校ラグビー部では ”EnjoyRugby” というスローガンを掲げていらっしゃいますが、これはどのような想いが込められているのでしょうか。
「成長を楽しむ」ということはどういったものですか。
ちなみに今回九州大会で優勝を果たした瞬間は、このスローガンを達成できたなといった感覚はありましたか。
彼らが一生懸命やってくれることで共に喜びや楽しさを味わわせてもらっている
これからの7人制ラグビーの全国大会や冬の花園に向けて夏合宿も始まると思いますが、今後の目標について教えて下さい。
やはりそこもベースは選手たちが設定した目標で、それに向けてスタッフのみなさんはサポートしていく形なのですね。
最後に普段は選手たちには言えないようなメッセージがあれば、ぜひこの場でいただきたいのですがよろしいですか。
面白いお言葉ありがとうございます(笑)インタビュー前は厳しい方なのだろうなと思っていたのですが、今日の話や最後の一言をいただいて、選手に寄り添う優しい方なんだなと。
ありがとうございます。斎藤コーチからも一言いただけますか。
素敵なお言葉ありがとうございます。今後もチームの活躍を期待しています。本日はありがとうございました。
大分東明高等学校 ラグビー部(おおいたとうめいこうとうがっこう)
白田 誠明(監督)
斎藤 芳徳(コーチ)
<チームの情報>2024年8月現在
選手数:65名
指導者数:6名(監督、コーチ:3名、S&Cコーチ/トレーナー:1名、スポーツ栄養士:1名)
Atleta導入時期:2022年1月
<チームの主な成績>
2024年度:
第11回全国高校7人制ラグビー大会 準優勝
第77回全九州高校ラグビー大会 優勝
第72回大分県高等学校総合体育大会 優勝
2023年度:
第103回全国高等学校ラグビーフットボール大会 3回戦
第103回全国高校ラグビー大分県予選 優勝
第10回全国高校7人制ラグビー大会 プレートトーナメント準決勝
第71回大分県高等学校総合体育大会 優勝
第25回全国高等学校選抜ラグビーフットボール大会 2回戦