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2018.12.04
元Jリーガー 國吉貴博が見るコンディション管理の重要性
2018年6月、11年間プロサッカー選手として活躍していた國吉貴博がCLIMB Factoryに入社しました。
プロのキャリアを経験したからこそ分かるコンディション管理の重要性を元プロ選手、そしてCLIMB Factory営業マンとしての双方の視点から語ります。
静岡学園時代のサッカー選手としての経験や当時のコンディション管理との向き合い方について教えてください。
進学してすぐはとにかく試合に出たい気持ち一心で、毎日がむしゃらに練習に打ち込んでいました。
練習以外の食事や身体のケアなど、自身のコンディションについては全く意識していなかったんです。
その結果、1年生の後半に肉離でメンバーから離脱してしまいました。
当時はなぜコンディションもパフォーマンスも上がってこないのか分からないまま時間だけが過ぎてしまいました。
スタメン出場できるようになったのは3年生になってからでしたね。
3年生になってスタメン出場できるようになったきっかけは何かあったのでしょうか。
2年生の時に、当時のガンバ大阪ユースの指導者が外部コーチとして来られました。
そのコーチから、“コンディション管理”がどれだけ大切であるかを一から教わりました。
具体的に言うとトレーニング後はプロテインを摂取することだったり、活動日は温冷交代浴をして次の日に疲労を残さないことだったりと、非常に初歩的なことからでしたが僕にとってはどれも新鮮で。
トレーニング・栄養・休養のバランスをきちんと保つことで大事な時にパフォーマンスのピークをもっていく。
これこそがコンディショニングなのだと、その時初めて学びましたね。
コツコツそれらに取り組んだ結果、上級生の引退を機に徐々に出場機会を得られるようになりました。
プロ入り後はコンディションに対する意識は変わりましたか。
プロ入り後は環境も変わり、身体のケアはより質の高いものを取り入れられるようになりました。
例えば、足の筋肉の張りをほぐすためのマッサージ一つ取っても、やはり自己流でやるより専門知識のある方から教わった方法のほうが、実感できる効果がはるかに高かったですね。
それから、メンタル面での変化は大きいと思います。
高校時代は大会ごとに期間が空きますよね。なので、無意識に気持ちをリラックスさせる時間を作ることができていました。
でも、プロは1年を通してベストコンディションを維持しなければなりません。
そこが最も大きな違いで、難しい部分でした。
特にオフシーズンの約1ヶ月は、身体を休めることと翌シーズンに向けての準備の両方が必要なので、そのバランスが難しかったです。
プロに入ってからやろうと思っても、そう簡単ではないです。
だからこそ、育成年代から年間を通して“コンディション管理”は取り組むべきだと思いますし、それが選手人生の長さを左右すると言っても過言ではありません。
早速母校である静岡学園高校でも導入されましたね。どのような想いで『Atleta』を提案していますか。また、今後選手たちにはどのような想いをもって部活動に取り組んでもらいたいですか。
まず本気で努力すること。練習だけではなく私生活でも本気になってできる限りの努力をしてみること。
例えすぐに結果が出なくても、その本気の努力は必ず報われます。自分自身を見つめ直すとまだまだできることがあると気づけるはずです。
日頃から自己分析を繰り返すことが自分の可能性を広げ、人間力、精神的な成長に繋がると思います。
その自己分析に適しているのが『Atleta』です。『Atleta』を通して日々の取り組みを振り返り、自分の状態を知ることで、目指すものに対してどう行動すべきかが明確になります。
コンディション管理はもちろん、人としての成長にも繋げられます。
僕たちは、そのきっかけ作りのお手伝いができると思っています。
進路に関してもそれぞれ目指すものがあるとは思いますが、共通して言えることは、自分自身が目標に対して何をすべきか考え行動を起こすこと。
このベースがあればどんな道に進んでも大丈夫だと思います。
<プロフィール>
國吉貴博(くによし たかひろ)1988年生まれ。埼玉県出身。
静岡学園高校卒業後、2007年に当時J1のヴァンフォーレ甲府に入団。
4年間甲府でプレーした後、2011年サガン鳥栖に期限付き移籍。翌年より同チームに完全移籍した。
2012年8月カターレ富山へ期限付き移籍をし、2013年からは完全移籍。
2017年までの5年間富山でプレーをし、2018年4月、11年間の現役生活に幕を閉じた。
Jリーグ通算196試合出場、11得点。