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IPU・環太平洋大学サッカー部

大学サッカー強豪校を支える『学生スタッフチーム』の実態(IPU・環太平洋大学サッカー部)

IPU・環太平洋大学 男子サッカー部

<チームの情報>2021年12月時点
選手数:235名
指導者数:コーチングスタッフ4名、部長1名、フィジカルコーチ1名、トレーナー2名、アナリスト1名
Atleta導入時期:2018年2月
(旧CLIMB DB:2017年7月)

<主な成績>
【2020度】
中国大学サッカー1部リーグ:準優勝
中国大学サッカー選手権大会:優勝(4年連続7回目の優勝)
全日本大学選手権と総理大臣杯の合併大会「atarimaeniCUP」:ベスト32

【2021年度】
中国大学サッカー1部リーグ:優勝 (2年ぶり6回目の優勝)
2021年全日本大学サッカー選手権大会:出場
中国大学サッカー選手権大会:優勝(5年連続8回目の優勝)

学生スタッフの仕事内容について伺いました。


Q:学生コーチ(GKコーチ)の仕事について教えてください。
└カテゴリ毎に担当の学生コーチ(GKコーチ)がついて、メニュー作成・指導を行っています。曜日ごとにテーマを決めてトレーニングを行い、メニューは週末の試合相手の情報を踏まえながら組んでいます。指導者ライセンスの取得もしていて、そこで学んだ内容を活かしています。

Q:トレーナー(メディカル部門)の仕事について教えてください。
└トレーナー(メディカル部門)がウォーミングアップ/クールダウンのメニュー作成から実施までを担当しています。ウォーミングアップを終えると、怪我人のリハビリを行ったり、怪我人がいないときはテーピングの練習や勉強の時間に充てています。練習が終わるとクールダウンをし、身体に違和感がある選手にはアイシングや応急処置、マッサージなどを行っています。ウォーミングアップからクールダウンまでを担当するので、選手よりも早くグラウンドに行き、遅くグラウンドから出ることが多いですね。

Q:トレーナー(フィジカル部門)の仕事について教えてください。
└主にトレーニングの指導やサポートを行っています。年間でどのくらい筋量を上げるか、それによってどういう動きができるようにするかなど、具体的な目的を決めた上でトレーニングのサポートを行っています。新しい動作などを教科書から学び、自分で実際に行ってみて、アレンジを加えて、トライ&エラーを繰り返します。選手よりも自分で試すことが多いと思います。

IPU・環太平洋大学サッカー部の学生スタッフになったきっかけについて伺いました。


尾形さん
└私は、小学生の頃からサッカーをやっていて、ずっと足首の怪我に悩まされ、高校時代に悪化し手術をしたことがあります。当時チームにトレーナーはいたのですが、十分なリハビリメニューを組んでもらえず復帰が遅くなってしまったんです。そこで、自分のような思いをする選手を減らしたいと思いトレーナーを目指すことにしました。IPUでは学生トレーナーのサークルがあり、そこでトレーナーになるための勉強会を開催していることを知り、多く学べる場があることに惹かれました。

脇野さん
└僕は小学校~高校までずっとサッカーを続けてきて、大学でも継続しようと思っていましたがプロまでの道のりに距離を感じていました。でも、サッカーには携わりたいと思っていて、スポーツトレーナーを志すことにしました。高校1年の時に「トレーナー」という職業を知り、やりがいのある仕事だと感じ、サッカーをする人により良い環境を提供する存在になれたらと思ったことがきっかけです。トレーナーの資格(AT、柔道整復師)が取れることから、大学進学を考える際は、IPU以外の選択肢はありませんでしたね。

青木さん
└選手として続けたい気持ちもあり、学生トレーナーという存在は知りつつも、選手として入部することを考えていました。選手として4年間続けることは難しいが、トレーナーとしてなら継続できると色んな先輩から話を聞き、将来のことを考えて途中からトレーナーを選択しました。トレーナーになりたいということは元々将来の夢として考えていたが、小学生から続けてきた競技をやめる選択ができず悩んでいましたね。IPUに合格した時から入学するまでの間、どうするかずっと悩んでいました。

学生スタッフとしての仕事のやりがいや記憶に残るエピソードを伺いました。


‐トレーナー(メディカル部門)
└遠征の前日に疲れをとるためにマッサージをし、そのマッサージした選手が翌日の試合で活躍すると、やってよかったと思いますし、直接的に感謝の言葉を聞けるので、とても嬉しいです。熟考したウォーミングアップメニューを実施して、「身体がしっかり動く」などの声をかけてくれたり、先生から教わったメニューにアレンジを加え、選手の反応や監督からの意見などを受けたり、メニュー良かった、等と声をかけてくれたり、何よりその日の試合に勝利したりすると貢献できたのではと感じますね。

‐トレーナー(フィジカル部門)
└スポーツ選手は基礎となる筋力が大事で、筋力トレーニングはそこを強化するのに重要で、そのトレーニングを自ら考案し、選手たちのパフォーマンスが向上していく実感が得られることは非常に嬉しいですね。パフォーマンスの向上については、トレーニング中の選手とのコミュニケーションを通じて測っていますが、「最近ジャンプが凄い飛べる」、「スピードあがったような感覚がある」、等の声が聞けていて、とてもやりがいを実感します。また、定期的にフィジカルテストを測定するのですが、数値が改善することでより成果を実感します。

‐学生コーチ(GKコーチ)
└自分がコーチングした事を選手が実践し、成功体験を得た時ですね。ゴールキーパーが中心となってゴールを守り、チームを勝利に導いた時は自分自身嬉しいですし、やりがいを感じますね。創志学園高等学校の外部コーチもしているのですが、高校生は大学生と異なりメンタル面が大きく試合に影響します。指導したことや選手に伝えたことが、実際の試合で行われると選手の成功体験にも繋がり、やりがいを感じます。

 

思わず会社組織のインタビューをしているのかと錯覚を覚えるほど、各人が明確な役割分担を意識しているうえに、定例ミーティングや情報共有がそれぞれで行われていて、私たちの組織でも参考にしたいことが沢山ありました。

また、IPUサッカー部の日々の現場は、授業で学んだことを即実践できる場として機能している、困った時には専門の先生に相談できる場がある、という「学びと実践」をクイックに繰り返すことのできる、トレーナーやコーチを志す方にとっては非常に整った環境でした。

そして、皆さんのお話を伺っていて「選手を続けたい想いとの葛藤」「怪我で競技をあきらめた悔しさ」「人の役に立ちたいという想い」「選手のためにインプットを継続する姿勢」など、それぞれの役割を全うする背後にある、皆さんの強い想いが垣間見え、IPUサッカー部の強さの秘訣を感じました。

記事全文はAtleta通信(https://www.climbfactory.com/atleta_letters/5773/)でご紹介しています。