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愛媛県競技力向上対策本部 えひめ愛顔(えがお)のジュニアアスリート発掘事業部会

愛媛から世界へ。国際大会で活躍できる人材の育成を目指す地域スポーツの”今”とは(えひめ愛顔(えがお)のジュニアアスリート発掘事業)

愛媛県競技力向上対策本部
えひめ愛顔(えがお)のジュニアアスリート発掘事業部会 花山 光利氏

<「えひめ愛顔(えがお)のジュニアアスリート発掘事業』とは>
この事業は、科学的な手法を用いてスポーツの潜在的な才能を有する県内の小中学生を発掘し、中学3年生までの期間、育成・強化することにより、将来、国際大会で活躍する日本代表選手を愛媛県から輩出することを目指すとともに、将来の愛媛県スポーツ界の指導者となり得る人材を養成することを目的としています。
(公式HP:https://www.ehime-jr.jp/より転載)

<事業情報>2022年10月現在
ジュニアアスリート:146名
担当者:5名
Atleta導入時期:2022年4月

『Atleta』のおかげでタイムラグなくコメントでやり取りできる


Q:『Atleta』導入のきっかけを教えてください。
└これまでは、運動日誌としてプログラムの感想や毎日の運動の記録、食事の記録、睡眠時間、自主トレの内容などを紙媒体に記録させていました。運動日誌は毎回プログラムがある時に提出させていたのですが、コロナ禍でプログラムができなくなり、日誌の回収すらできなくなりました。日誌は子どもたちと担当者とのコミュニケーションツールにもなっていたので、それができないというのはこの取り組みの中で大きな課題でした。また、タイミング的にも県でICTやDX化を進めていこうという流れだったので、紙媒体に変わるスポーツ関連のサービスはないかと探していた中で、いくつか候補が挙がったのですが、その中でも『Atleta』が一番、本事業に適していると判断して導入しました。

Q:具体的にどういった点で『Atleta』が適していると感じましたか。
└どの端末でもアプリとして使えるという点が決め手でした。何らかのアクションに対して端末に通知が届くというのは非常に良いと感じました。

『Atleta』で今までになかった密なコミュニケーションができている


Q:『Atleta』で注視している入力項目はありますか。
└やはりコメントですね。単純な記録だけでなくやり取りができるのが良いです。紙の時は子どもの日誌に対して赤ペンでコメントを書いていましたが、それに対して子どもからのリアクションは、あまりありませんでした。それに比べて『Atleta』は、コメントのやり取りが続けられるので、今までになかった密なコミュニケーションができているなと感じます。

Q:コンディションの中にはどんな情報を記録させていますか。
└本事業では、最終的にトップアスリートの育成を目的としており、そのためには目標設定することが重要だと考えていて、そのことは、子どもたちには常に伝えています。そのため、紙の運動日誌の頃から「今年の目標」、「今月の目標」、「今週の目標」をそれぞれ書かせていて、『Atleta』にもコンディション項目に目標を書く欄を設けています。

Q:コンディション管理以外で利用している機能はありますか。
└連絡ボードは一斉周知するお知らせや、お便りがあれば添付して使っています。スケジュール機能も、プログラムの出欠確認で使っています。欠席連絡は、今まで電話やメールで行っていたのですが、それがアプリで連絡が簡単になったので、8〜9割の保護者から好評な声をもらっています。『Atleta』のスケジュール機能は欠席理由が書けたり、遅刻時間を入力できたりする点がとても良いです。

組織の目的は国際大会等で活躍する人材の発掘・育成・強化


Q:ジュニアアスリートの応募者は全体的に競技レベルが高い子が集中するものなのでしょうか。
└最近はコロナ影響もあり応募の全体数は減ってきていますが、多い時だと5,000名程の募集がありました。選考倍率はとても高くなり選考されるには狭き門ですが、どちらかと言うとこの事業に応募し参加することで『自分の体力に関心を持ってもらい体力向上につなげてもらう』ことも狙いでした。

Q:応募する子の中には全くスポーツ経験がない子もいますか。
└ほとんどは何か競技はやっていますね。でも、稀に5、6年生で全く競技をやっていない子もいます。我々はそういった子たちを『ノンアスリート』と呼んでいます。全くスポーツ経験がないのに身体能力が高く、これからその子に合った競技を見つけるのは、とても楽しみで、非常に育成のし甲斐があると感じています。

測定値とか数字として出てくる情報は大事だが、指導者の目利きもかなり重要


Q:事業開始からの8年間でプログラムの内容は大きく変わってきたのでしょうか。
└大きな変化はありませんが、毎年マイナーチェンジを行い、どのような内容が子どもたちにとって良いのか、どのようにすれば適性のある競技を見つけられるのか、という視点でプログラムを計画しています。中でも、本事業では競技適性の評価を行うプログラムの充実を図ってきました。競技の適性を評価するには、測定値とか数字として出てくる情報はもちろん大事なのですが、やはり競技団体の指導者の目利きがもかなり重要になってきます。数字だけではなんとも言えないけれど、競技団体の指導者が選手の動きを見ると『この子はすごい!』となって、実際にその競技をさせてみるといい成績を残したりします。競技適性を見抜くには正解がなく、一筋縄ではいかないので、その都度やり方を変えて工夫をしていかなければいけません。最終的には、国際大会で活躍する選手を育てることが目標なので、競技適性を評価する場面を多くしたり、より多くの競技団体指導者に継続的に関わってもらったりすることが、今後はとても重要だと感じています。

Q:この事業を通して、愛媛県としてのこれからの目標はありますか。
└何よりも数多くの子どもたちに一番適した競技で日本代表になってもらうことですね。世界に羽ばたける選手になってもらうこと。そして最終的にはそんな彼らが指導者などのスポーツに関わる仕事に就いて、愛媛県はもとより、日本で、そして世界で活躍するそんな人材を1人でも多く育成していきたいと考えています。