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天理大学 柔道部

蓄積されたデータを活用しプライドを持って指導する。(天理大学・柔道部)

天理大学 柔道部/穴井隆将氏

<チームの情報>2021年2月
選手数:97名(主務含む)
指導者数:2名(外部コーチ含む)
Atleta導入時期:2017年11月

<主な成績>
2019年 全日本学生柔道体重別団体優勝大会 第3位
2019年 全日本学生柔道体重別選手権大会 個人60kg級 優勝
2022年 全日本学生柔道体重別団体優勝大会 男子 優勝

蓄積データを選手に提示することで指導の信憑性が増す


Q:『Atleta』導入のきっかけを教えてください。
└コーチが今みたいにいなかった時期は、選手のデータ管理がとても大変でした。そんな折にCLIMB Factoryの営業さんがいらして、話を聞いていくと「今自分がやっていることをもっと便利にしようとしてくれているな」という印象を受けました。データは単に蓄積すれば良いわけではなくて、それを活用することが大事です。指導する上でデータの活用は重要で、蓄積データを選手に提示することで、指導の信憑性が増すんです。

Q:穴井監督ご自身が現役の時からこういったデータ管理は重視されていたのですか。
└ここまでのデータ管理はやっていませんでしたが、ノートを付けていました。記録を残すことは大事なことだと現役当時から考えていたためです。体重やウエイトトレーニングの記録なんかもしていましたが、それをグラフにして推移を見るといったところまではしていませんでした。またあくまでアウトプットが目的だったので振り返りもほとんどしていませんでした。記録する行為自体がその日を振り返ることになっていたのかもしれませんね。部員の中には『Atleta』をしっかり記録している選手もいますが、私から強制はしていません。こういったものはやらされてやるものではないと思っています。

義務付けることが新たな自主性を生む


Q:導入してから利用方法や目的など変わったことはありましたか。
└選手たちにデータをフィードバックする目的そのものは変わっていないです。変化があったのはフィードバックの中身ですね。先程の話に戻ってしまうのですが、私自身が書き残すだけで済んでいたタイプの人間だったので、同様に指導する選手にも記録させるだけで終わっていました。蓄積されたデータも単に渡して、「あとは自分で見てね」といった状態でした。ただ、それだけだと選手たちは何を見ればよいか分からなかったんだと思います。そこで、私が蓄積データを選手たちに見やすく、納得してもらえるようにすることで、『Atleta』の可能性が広がりました。

Q:『Atleta』を入力することで選手に変化はありましたか。
└今まで選手の『Atleta』アクセス頻度は高くありませんでした。しかしコロナ禍の取り組みとして、体温と症状の入力を義務化したことで、「じゃあ体温以外の項目も記録しよう」と選手たちの意識が変わり、他の項目の入力率も上がりました。義務付けることが新たな自主性を生むんだなと、私自身にとって大きな気づきにもなりました。

自主性を尊重してプライドを持って指導する


Q:指導する上で大切にしていることを教えて下さい。
└選手の自主性を尊重することです。指導者としてアドバイスや環境作りは大事ですが、結局それを活かすかどうかは本人次第です。何らかのきっかけを与えて、それを掴んでステップアップできる選手の育成を目指しています。また大学は社会への出口でもあるので、自信を持って社会に出られる人間になって欲しい思いで指導をしています。

Q:選手自身が課題に気づき、解決に向けて取り組めるよう指導するのはとても難しいですよね。
└難しいからこそやらなきゃダメです。人間は必ず能力を持っていて、その能力を引き出してあげるのが指導者の仕事です。例えば子どもに箸の持ち方を教える時だって、親がいろんな方法で教えますが、最終的には『頑張って箸を使おう』という子どもの意思によって箸が使えるようになりますよね。誰だって『箸を使う』という課題はクリアしてきているんです。それなのに大人になると「お前はどうしてできないの?」「なんで分からないの?」と言って突き放してしまう。その時点でお終いです。それよりも、「なぜできないのか」「何がネックになっているのか」を見つけて解決してあげることが重要ですし、そうしてあげると案外あっさりクリアできるものなのですよ。