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桐生第一高等学校 ラグビー部

専属トレーナー不在でもケガ人ゼロ!(桐生第一・ラグビー)

桐生第一高等学校 ラグビー部 霜村誠一監督

桐生第一高等学校 ラグビー部、監督・霜村誠一氏

 

「学校、地域から必要とされる人・チームになる」


<チームの情報>2019年2月現在
主な成績:2018年度 第98回 全国高校ラグビー大会 出場
部員数:43名
指導者数:監督1名
Atleta導入時期  2018年4月

桐生第一高等学校ラグビー部では、2018年4月より『Atleta』の利用を開始し、その年の全国大会に見事初出場を果たしました!
今回、ラグビー部監督・霜村誠一氏に指導論や『Atleta』の活用方法について伺います。

 

ラグビーは信頼関係が重要なスポーツ!『Atleta(アトレータ)』でコミュニケーションがより円滑に


Q:『Atleta』を導入したきっかけを教えてください。
└『Atleta』は、もともとバスケットボール部が使用していて、その後、進学スポーツコース(以下、「スポーツコース」)で導入するこが決まり、使うようになりました。
今までコンディション管理はラグビーノートを使用していましたが、お互い手書きが面倒くさかったり、記入する時間がなかったこともあり、提出はしてくれていたましたが内容は薄かったです。
『Atleta』になってからはスマートフォンで簡単に入力できることから、選手も寝る前や練習帰りのバスの中で記録することができ、報告率も上がりました。
また、ラグビーノートで管理していた時は、部員が一番多いときで40名程おり、返事のコメントを書くのも苦労していましたが、『Atleta』になったことで、コミュニケーションがとりやすくなり、コメントを返しやすくなりましたし、選手もほぼ全員コメントを書いてくれるようになりました。

Q:『Atleta』を導入前の課題はありましたか?
└ラグビーは信頼関係が大切で、チームメイト同士がどのように考えているのかを理解することが重要です。15名が同じところを見ながらコミュニケーションを取ることがすごく大事です。それはわかっていましたので、どのようにコミュニケーションを取っていくのが良いかを考えていたところ、『Atleta』を使用して取ることができるようになったので、本当に良かったと思っています。

Q:『Atleta』を導入することで、監督が期待していたことはありますか?
└今までは、日々何かを継続し、習慣にすることを怠ってきた選手が多かったと思うので、まずは選手たちみんなが続けてくれればいいなと思っていました。それに、スポーツコース全体で取り入れているのに、ラグビー部だけ使っていなかったらどうしようという不安はありました(笑)。
だから、最初は気になった選手には自分で連絡したり、「『Atleta』の連絡みてくれてありがとう!」と言ったり、自分からアクションを起こしてみたら、選手も見るようになって、その後は自発的に使用してくれるようになりました。

Q:『Atleta』を使い始めて、選手の意識や行動、チーム雰囲気など変化はありましたか?
└かなり変わりましたし、もともと組織づくりに力を入れていたこともあり、マネジメントでもすごく役立ちました。
チーム全体のレベルを上げるためには、チームを底上げしなければなりませんが、それは強いチームがやることで、今のうちのチームはまずトップを強くし、ボトムアップというよりはトップがチーム全体を牽引してくれるような組織づくりをしたかったんです。
『Atleta』においても、試合に出られるレギュラー選手は意識やモチベーションも高く積極的に利用していましたが、レギュラー外の選手は入力していても、意識の変化が少なかったりモチベーションは低かったと思います。そのため、レギュラー選手の意識が変わることで、それ以外の選手も引っ張り上げられていくことが理想で、実際にキャプテンをはじめレギュラー選手たちが、想像以上に率先してアクションを起こしてくれました。
また、スポーツコースの中でも他の部活にくらべラグビー部は新しかったこともあり、『Atleta』を使用して結果を出せれば、他の部活のお手本になれる!といった感じで、チームの士気を上げるためにも活用できました。

インタビューを受ける桐生第一高等学校ラグビー部監督・霜村誠一氏

専属トレーナー不在でもケガ人ゼロ!コンディション管理からモチベーションを維持し、全国大会初出場へ


Q:『Atleta』をどのように活用していますか?
└通常の項目だけでなく、「主観的運動強度」を独自に追加して入力をしています。
また、「睡眠時間」、「体調」、「身体の気になる部位」はよく見ています。ケガの部位や痛みの強度を見ることで、「どのくらい痛いのか」、「痛みの度合いが下がってきているから大丈夫そうかな」ということが分かり、実際に会った時もデータを元に話せるのでとても便利です。コミュニケーションをとるときは必ずその項目をチェックして話すようにしています。
現在、チームに常駐している専属のトレーナーがいないため、あまり細かく見ることができないなか、昨年は本当にケガ人が少なかったです。外的要因(タックルなど)によるケガはありましたが、それ以外の肉離れやぎっくり腰、シンスプリントなど運動量や疲労によって引き起こされるようなケガはゼロでした。コンディションが悪そうなときは、自分でコンディションを整えるだけの練習を指示したり、チーム全体が疲れていることが数値からわかった時は、トレーニングをゆっくり行う練習に変更するなど、コンディションとモチベーションを見ながら行うことで、こんなに結果に結びつくんだと実感しました。

Q:昨年は、全国大会初出場を果たしましたが、その要因は何と考えていますか?
└モチベーションをいかに保つかをすごく考えました。
今までは、選手を見るだけだったり、「調子はどうか?」と聞くだけでした。また、「大丈夫」と言われても本当に大丈夫かはわからないですし、「ちょっと疲れています」と言われても「ちょっと」が人によって違うのでわかりません。そのため、「やる」と言っていたことをやっていないと指導者側は「どうなっているんだ?」となってしまい、選手側は体調が悪かったり疲れている中、きつい練習をやらされるとモチベーションが下がってしまいます。しかし、『Atleta』を使用して数値として可視化されたことで、選手の状況がよりきちんと把握でき、選手も報告を元に指導されるので、いままでよりも信頼関係が培われたと思っていますし、モチベーションを保つことにもつながったと考えています。

Q:桐生第一高等学校のラグビー部は、強豪校にくらべるとカラダが小さいですが、大きい選手に立ち向かうために注力したことはありますか?
└モチベーションと大きな選手と戦うためのマインドセットをいかに植え付けるかにフォーカスしました。自分だけでなくキャプテンも一緒に、「よし、やってみよう!」という考え方を選手たちに植え付けました。

Q:今年も全国大会出場を目指すにあたり、どのようなことを強化していきますか?
└今のチームが昨年のチームを超えるために、色々なことを試しています。
その中でも『Atleta』では、自分と選手たちの認識を合わせるための取り組みをしたいです。自分が常にいたらモチベーションを上げていけると思いますが、選手たちだけでもあげられるような項目なども追加して、監督が目指しているチームの理想を選手と常に共有できるようにしていきたいと思っています。また、選手たちは昨年のチームを知っていますが、同じようにやる必要はなく、今年の選手たちの良さがあることを伝え、伸ばしていきたいです。

 

自分で考え行動できる選手は、強制の中では生まれない!


Q:霜村監督は「強制しない。感情で抑えつけない。選手に考えさせる。」といった指導方針を掲げていますが、『Atleta』はその方針へのサポートとなっていますか?
└テクノロジーなど様々なものが進化していく中で、社会に出たときにどれだけ柔軟性をもって自分で考え対応していくかが大切になっていきますが、それは強制の中では生まれないと思っています。日々、自分で考え行動することによってどのような結果となるかを1年生の時から実践することで、いつの間にか身についていることを目指していました。
その為にはお互いを理解しコミュニケーションを取ることが大切で、一方的なコミュニケーションはコミュニケーションではないと考えています。だから、意見を言いやすく、その意見を否定しない環境づくりに力を入れたことでとても主体性が養われ、特にレギュラーの選手たちが自主的に一生懸命取り組んでくれるようになりました。その選手たちが他の選手たちを引っ張ていくようになり、部としての文化もでき始めたときに勝つことができたので、『Atleta』がかなり後押しに役立ったと思っています。

Q:最近は部活動の指導方法について話題になることも多いですが、今後部活動をはじめ若年層の選手への指導は何が大切になってくるとお考えですか?
└コミュニケーションは絶対に大事だし、自分に対してもチームに対しても、大義を持つことをすごく重要と考えています。ラグビー部は「学校、地域から必要とされる人・チームになる」という大義を持っていて、そのためには何をしなければいかないのかを常に考えるようにしています。例えば今回のように我々のチームが全国大会に出場することや、ラグビー日本代表が勝つことで盛り上がれば、それだけ世の中からフォーカスされ価値が上がっていくということを、選手たちにも経験してほしいです。なんとなく勝ったのではなく、勝ったことに対するプロセスが分かれば、これから会社や組織に入った時に、自分がこうやったからできたんだという経験が必ず役に立つと思っています。
また、大義を持つことで、学校や地域、選手の家族などに応援されない行動はしなくなりますし、自分の指導方法も見直されます。選手にも大義に沿って行動できているかを常に考えさせ、それによってうまくいくことは昨年のチームが全国大会出場という結果で示してくれたので、今年も大義を持つことの素晴らしさを伝えてチーム作りを行っています。昨年のチームが結果を出してくれたのは、自分の指導や仕掛けもありますが、色々な新しいものを積極的に取り入れる学校の柔軟性も大きいと思っています。時代が進化する中で『Atleta』のようなサービスをはじめ、新しい方法を取り入れていくことは絶対に大切だと思っています。

桐生第一高校ラグビー部集合写真

 

選手インタビュー【キーワードはコミュニケーション!】はこちら!
http://www.climbfactory.com/result/case/3054/

進学スポーツコース課長・岩脇 正和先生インタビュー【見えていなかった部分を可視化!】はこちら!
http://www.climbfactory.com/result/case/3064/