MENU

CLIMB Factory(クライムファクトリー) | スポーツをする人と支える人のためのコンディションシステム

検索
  • ホーム
  • 導入事例
  • トップアスリートのコンディショニングとは。現代でのスポーツ医科学の活かし方。

専修大学 文学部ジャーナリズム学科

トップアスリートのコンディショニングとは。現代でのスポーツ医科学の活かし方。

専修大学 文学部ジャーナリズム学科/齋藤 実 氏

<チームの情報>2022年11月現在
Atleta導入時期:2021年5月

<齋藤実 氏プロフィール>
静岡県立榛原高校から筑波大学に進み、筑波大学大学院修士課程修了。
茨城県立医療大学理学療法学科助手、大妻女子大学人間生活科学研究所助手、国立スポーツ科学センタースポーツ情報研究部研究員を経て、専修大学経営学部講師に着任。剣道七段。

・日本トレーニング指導者協会上級トレーニング指導者(JATI-AATI)
・日本オリンピック委員会強化スタッフ
・全日本剣道連盟医・科学委員会委員
・川崎市スポーツ推進審議会会長 など。

『Atleta』を使って授業を進めると彼らは自分のコンディションを分かっていなかったことに気づく


Q:授業では、『Atleta』のデータ分析のやり方をどのように教えていらっしゃるのですか。
└一番簡単なのは自分のコンディションデータを眺めて特徴を見つけること。色んな項目で相関分析してみることです。睡眠時間と体調は特に相関が分かりやすいです。
授業を通して、質問しに来たり・アドバイスをもらいに来る学生は、上でも活躍できますね。先日フェンシングの日本代表候補の学生が「大学の授業が競技に活かせます!」とある雑誌で語ってくれていてとても嬉しかったです。

Q:『Atleta』を使うことで学生たちの行動に変化があったそうですが、具体的にどのような変化があったのでしょうか。
└コンディションは崩さないアプローチなんですね。上げることは現実的ではない。コンディションは崩さなければ上がってくるんです。崩れる要因が免疫力低下やケガなので、「風邪をひいたり、ケガをしたりしないようにすることがコンディショニングなんだよ」って話をするわけですが、そうすると学生の身なりが変わるんですね。サンダルをだらしなく履いていた学生が靴を履くようになったり、ちゃんと手洗いうがいするなど。

コンディショニングというのは一番上に『ピーキング』の作業があり、その下が普段の『練習』があり、その下に『土台』になるものがあるのですが、土台=『健康』です。でもこれは、現場の先生は意外と分からないんです。選手がみんな健康で、トレーナーが活躍しない現場が一番良い現場で、つまりコンディショニングができているチームではトレーナーが活躍しなくなってくるんです。最終的には現場が安定することが一番良い状態なのですが、ここがコンディショニングトレーナーの成果として中々気づかれないんです。

30年前は専門家しかできなかったことが選手自身でできるようになった


Q:IT化が進んでいない時代にどのように管理や研究をされていたのでしょうか。
└今MS-DOSとか分かる方いらっしゃるかな。Windowsの前なんですけど(笑)そういった当時のプログラムを使って計算したり、Macintosh SEというPCをつかってグラフ作ったり。あと当時の学生は携帯電話も持っていませんでしたからね、手紙です。(笑)そんなアナログでやっていたことを今だと『Atleta』一つで簡単にできますから非常に助かっています。

昔は研究者の専門的な分野だったかもしれないですが、選手自身がテクノロジーを使えるようになり、専門的だったものが一般化されて、スポーツ医科学を活用できるチャンスが増えています。あとは使い方や気づきの部分を教えてあげさえすれば、30年前は専門家しかできなかったことが選手自身でできるようになりますから。そういった教育はこれから必要だと思いますし、ツールを使わない手はないと思います。

最後はコンディション勝負です


Q:記録し続ける価値をどのようなアプローチで伝えていけば良いと思いますか。
└例えばあれだけ練習しても…100m走った結果が10cmくらいの差しか出ない世界じゃないですか。箱根駅伝でも1秒の差で勝負が決まります。ということは、実力が拮抗しているのであれば最後はコンディション勝負なんです。そこを認識してもらうことが必要です。

Q:どんな競技でも勝敗を決めるのは僅かな差ですよね。
└以前、長澤和輝選手(元日本代表、名古屋グランパス所属)が授業を受けていたのですが、「これすごく良いと思うので、コンディション記録表のデータください。」って言いに来たんですよ。彼みたいに授業で教えたコンディションデータに興味を持つ生徒がいて、他にもクロスカントリーの日本代表の馬場直人選手とか、野球部の学生が「すごく良いから『Atleta』を野球部に紹介してほしい」って声が上がりました。彼らは『最後はコンディション勝負』だと分かっている学生だと思っています。そういったことにまず気づかせることが大切だと思います。