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徳島県立池田高等学校 女子ハンドボール部

負荷の度合いを可視化し練習強度を設定。初心者を全国レベルに育てる。(徳島県立池田・ハンドボール)

徳島県立池田高等学校 女子ハンドボール部/谷藤 康氏

<チームの情報>2022年3月現在
選手数:14名
指導者数:4名(内訳:監督1名、トレーナー2名、GKコーチ1名)
Atleta導入時期:2017年11月
(CLIMB DB 導入時期:2017年4月)

<主な成績>
2022年 第45回全国高等学校ハンドボール選抜大会 出場
2022年 令和4年度 全国高等学校総合体育大会ハンドボール競技大会 出場

負荷の度合いが視覚的に分かれば、指導しやすくなる


Q:『Atleta』の導入経緯を教えてください。
└うちの学校には普通科とは別に『探究科』というものがありまして、その探究科の授業の一環で心拍数と運動強度についての研究を行っていました。その研究を通して『ITを競技に取り入れるのは面白いな』と思っていたタイミングで『Atleta』の前身のサービスを知り、そこから『Atleta』を使っています。探求科では普通科よりも一段上の専門的な活動をする、週に一度探究活動というのがありまして、生徒がグループに分かれて様々な研究をしています。

Q:なぜ心拍の研究を行ったのでしょうか。
└男性の指導者が女子を指導するにあたって、どれくらいの強度が女子選手にとってしんどいのか、どれほどの負荷がかかっているのかがどうしても分からなかったんですよね。男性の感覚で女子選手を走らせると、みんな「ハァハァ」息切れするものだから早めに休憩入れさせていたのですが、休憩した途端普通に選手たちは喋ってるんです。結構元気やないかいって。そこの見極めがすごく難しくて。

Q:練習強度の設定が難しかったのですね。
└女性の指導者に相談したら、「女子は意外といけますよ。ただ、倒れた時はホンマにヤバい時ですから気をつけて。」って言われて、「いやそこが知りたいのに!」って思っていました。この心拍の研究を通して負荷の度合いが視覚的に分かれば、指導しやすくなるなと思い研究を始めました。

簡潔な方があとから振り返る時に分かりやすい


Q:『Atleta』導入前はハンドボールノートもしていたそうですね。
└『Atleta』を始める3〜4年前からずっとノートでした。メンタルトレーニングの一環としてこちらが考えた項目と練習の内容をノートに書かせていました。その記録していた項目が『Atleta』で記録することでグラフ化できると知ったので、『Atleta』は利用できるなと思いました。スマートフォンが普及してきたことで『書く』機会が減っている現代において、書かせる機会を作る点ではノート運用の方が良いかなとも思いましたが、もうスパッと切り替えましたね。

Q:『Atleta』を使い始めて、『これはもう大丈夫だな』と思えたのはどのくらいのタイミングでしたか。
└導入当初から日々の入力をルールとして強制していました。例えば試合のメンバー選考時も『Atleta』を毎日できている選手から選ぶよと言った約束事の一つにしていましたから、入力率は導入して1ヶ月程で定着しました。もしその時に入力が定着してなければ申し訳無いけど利用を止めていたと思います。アプリにすると練習帰りの電車の中で入力できちゃいますし、入力すればすぐにこちらにも通知が来て確認できるし、何かあればすぐ返信もできますから、熱いうちにやり取りができるよって話はよくします。

Q:記録している項目の中で谷藤先生が重視されている項目は何ですか。
└睡眠時間と食事ですね。睡眠時間について、重要なのは睡眠のトータル時間かなと考えるようになりました。「いつもこのくらい寝ているのに今日は短いな」とか、普段と差が出ている選手がいると声をかけるようにしていますね。選手の中には1時とか2時まで勉強頑張っている子もいるんですよね。そんな子のテストの成績を見てみるとしっかり結果を残していたりしますからね。その努力を見てあげないでただ「早く寝なさい」は指導者として違うと思うので。とにかく体調だけ気をつけてもらえれば就寝時間については別に良いと思っています。

Q:食事については部で年に一度、食事の講習会もされているそうですね。
└はい、合宿の時にしています。合宿前に「ハンドボールをしている女子はだいたいこれくらいのカロリーが必要ですよ」という案内を保護者に渡して意識してもらった上で、合宿中には選手たちにその量を実際に食べてもらっています。女子だから…というとこの時代良くないかもですが、やっぱり将来家庭を持って食事を作る機会ができたり、子どもを育てることになった時に少しでも今の経験や知識が役に立ったら良いかなと思います。

入部前から『Atleta』の話をしている


Q:初心者が多い中で全国レベルのチームに育て上げられているというのは、やはり谷藤先生の指導力あってのことでしょうか。
└いいえ全然ですよ。学校として強化チームに指定してもらっているので推薦枠はもらえるんです。なので、バレーボールやバスケットボールといった他の競技をやっている能力が高い選手が来てくれます。中学校にはハンドボールの大会がありませんから、基本的にいろんな競技の大会を観に行って逸材を探しています。田舎で子どもも減ってきていて、団体競技も少ないので、テニスや卓球といった個人競技も観に行きますよ。

Q:優秀な選手獲得のために複数競技リークルーティングされるんですね。入部前から事前に『Atleta』の話はされますか。
└新入生たちは中学校と違うことができる事自体に興味を持ってくれていると思うんです。推薦受験の面談のタイミングで部の紹介をするのですが、その時に『Atleta』のことも画面を見せながら紹介するんですね。この時保護者にも見せるのですが、その時から『Atleta』への興味はあると思うので、それを実際に早くから使えることは新人選手たちにとっても良いことだと思いますよ。入部予定の新1年生には既に『Atleta』のアカウントを渡していますし、何より4月からスムーズにコンディション入力を始められます。

Q:全国大会に向けて意気込みをお願いします。
└大会に向けて『Atleta』を使ってしっかりコンディションを整えて挑みたいですね。相手も強豪校ですし、始まる前からケガ人を出すわけにはいきませんから。今回は1年生ばかりのチームなので、今後にも繋がるような試合ができたら良いなと思います。