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共栄大学 女子バスケットボール部

選手を理解する!コミュニケーションの量と質を増大させる仕組みとは(共栄大・バスケットボール)

共栄大学女子バスケットボール部 楠田香穂里監督

共栄大学 女子バスケットボール部 監督・楠田 香穂里氏

<チームの情報>2020年2月現在
チームの主な成績:
2019年度埼玉バスケットボール選手権大会 準優勝
第72回国民体育大会埼玉県予選大会 優勝
第53回関東大学女子バスケットボール選手権大会 ベスト16
部員数:30名
指導者数:監督1名、チームスタッフ6名、学生コーチ3名
Atleta導入時期:2019年4月

監督・楠田香穂里氏 経歴
2004年アテネオリンピックに日本代表として出場後、現役を引退し指導者の道へ。
2年ほど地方を巡り小学校、中学校で指導を経験した後2010年4月に共栄大学バスケットボール部教員に就任。現在10年目。

 

一番大切にしているのはコミュニケーションを通じて選手を理解すること


Q:選手を指導する上で大切にしていることを教えてください
└選手とのコミュニケーションが指導をする上で一番大切だと考えています。
大学生くらいの年代は、選手として成長や変化が著しい時期のため、密にコミュニケーションを取らないと選手の状況や考え方などの把握が難しくなってきます。
チームの中には、大学卒業後バスケットボール選手の道を希望する人もいれば、そうでない人もおり、様々な考えをもつ選手が混在するため、一人ひとりがどのように成長していきたいのかを理解した上で指導を行い、チームとして強くなっていくためにも、選手とのコミュニケーションは欠かせません。

Q:『Atleta(アトレータ)』導入のきっかけと、主な活用方法を教えてください
└『Atleta』導入前は、選手からの体調やコンディションについての報告は主に口頭で受けながらコミュニケーションを図っていました。ただ、チームにケガ人が多い時期などはやはり選手たちの食事内容なども知りたく、口頭で聞くだけでは量や質まで把握しきれなかったため、その課題を解決してくれるツールとして『Atleta』の導入を決めました。
導入後は食事内容を毎食写真で記録するように指導しており、選手たちのリアルな食事を写真で見ることができるようになって初めて「栄養補助食品だけ」「おにぎり一個だけ」など、アスリートとして明らかに質・量ともに足りていない選手がいることを知り、非常に驚きました。また、練習前後に体脂肪率や筋量を測定するなかで、なかなか体脂肪が減らなかったり筋量が上がらない選手の食事記録を確認すると、揚げ物や栄養価の乏しいものが多かったりと、コンディションが改善しない要因となりそうな食習慣を新たに発見することもあります。
選手が自力で完璧に栄養管理を行い、食習慣を整えるのは難しいことだと思いますが、『Atleta』で食事記録をつけることによって食に対して意識が低い状態だった選手たちも改めて自身の食事を省みて意識を変えていくきっかけになったと実感しています。

 

だらしない私生活はプレーに表れる!だから私生活からきちんとする習慣を


Q:『Atleta』導入後の変化を教えてください
└『Atleta』へのコンディション記録を通じて、選手たちが自身の生活を見つめなおし、自ら改善できるようになったことが一番の変化です。
例えば私生活がだらしないと、バスケットボールのプレーにもその緩慢さが表れてしまうことがありますが、チーム内で『Atleta』への入力ルールを決めて日々規則正しくコンディションを記録していくことによって、だらしない生活を選手自身が自覚し改めることができるので、結果としてチーム全体として、私生活においてもプレーにおいても「きちんとやろう」という意識の向上に繋がりました。
『Atleta』を導入してからの1年は、まず選手一人ひとりがきちんと記録をつけることに重点を置いて取り組んできましたが、今後はこれまで記録してきたデータを生かして選手がより一層成長できるよう取り組んでいきたいです。
実業団の選手であれば1年間でどれだけ結果を残せるかの勝負になりますが、大学生の彼女たちには学生生活の4年間のどのタイミングで、どうアプローチして技術力を上げていくのか中長期的な視点で考えながら成長してく必要があり、『Atleta』がそれを考えるための入り口となっていると思います。

 

若年層が環境に左右されずスポーツに打ち込める体制を整備したい


Q:今後、若年層の選手への指導は何が大切になってくると考えていますか?
└私が学生だった頃は愛の鞭的に荒っぽい指導がなされることもありましたし、練習の拘束時間も長く、私生活もすべて管理された、いわゆる「ブラック」なものでした。食事や生活習慣など、自分では管理しきれない部分を厳しく管理されるからこそ受けられた恩恵もありましたが、やはり自分が実際に受けた指導の良くない面は、今の選手たちには押し付けないよう指導者として心がけています。女性同士だからこそ分かり合える部分もあると思うので、同性の指導者としてケアできることはしっかりサポートしていきたいですね。
また私個人の意見として、スポーツに取り組む若年層の育成強化において各家庭からのサポートは大切ですが、チームの運営や選手の強化を保護者に頼りすぎる体制は変えていかなければならないと考えています。
自チームでも年に一度保護者会を開き、各家庭でのケアをお願いしたり情報共有を行うようにしていますが、例えば毎週末保護者が丸一日練習の手伝いをしなければならないとなると負担が大きすぎて、子どもにやる気があっても保護者が対応しきれなくなるケースも考えられます。バスケットボールに限らず、どのスポーツでも選手の育成が各家庭の環境によって左右されてしまう可能性がある現状に課題を感じています。共働きや片親など様々な家庭がある中で、チーム運営が保護者からの全面的なサポートを前提に成り立っている状態では、若年層にとって真に育成環境が整っているとは言えません。
今後、若年層の育成を進めていくためにはチーム運営方法や根本的な体質から変えていかなければならない時期が来ていると思います。

Q:今後の目標を教えてください
└全国大会出場をかけた戦いが目前に迫っているため、全国大会出場を成し遂げたいと思っています。そのために、監督だけでなく、選手たち一人ひとりが「全国大会に出たい」と心から思い、バスケットボールに取り組めるような目標づくりをしているところです。

キャプテン・便 志保選手インタビュー【『Atleta』でパフォーマンス向上!】
http://www.climbfactory.com/result/case/3969/