立命館慶祥高等学校 ラグビー部
進学校が挑む、信念と苦労の先にある花園への道(立命館慶祥・ラグビー)
立命館慶祥高等学校 ラグビー部/松田 祐一氏
<チームの情報>2024年7月現在
選手数:45名 マネージャー:6名 レフリー:1名
指導者数:9名(教員:4名、外部指導者:2名、トレーナー:3名)
Atleta導入時期:2019年3月
<チームの主な成績>
2022年度 全国高等学校ラグビーフットボール大会 出場
2021年度 全国高等学校選抜ラグビーフットボール大会 出場
外部コーチとの連携に活躍。『Atleta』導入時の経緯と展望
Q:『Atleta』を導入していただいきましたが経緯や目的を教えて下さい。
└最初は多分選手に振り返りをさせたいというのが主だったと思います。あとはやっぱり、トレーナーとか外部コーチが週末にしか来ないので、そことの情報共有です。
Q:『Atleta』を使って外部と連携が取れているというのは素晴らしい使い方だと思います。
└トレーナーとかコーチが結構反応してくれるんですよ。嬉しいですね。
Q:導入時に考えていた、振り返りといった部分ではいかがですか?
└導入前から本当は主体性とかを大事にしたいと思っているのですが、残念ながらそこが結構難しくて。例えば花巻東高校の野球部はみんな同じクラスで、毎朝ノートを書く時間をクラスで取っているというのを見たことがあります。そんな感じでうちもちゃんと『Atleta』を入力する時間を取ってあげないと難しいのかなという実感はありますね。そこを選手自身で意識的にできるような指導、今後も試行錯誤していきたいです。
ラグビーはタイムアウトが無い、自主性とリーダーシップが必要
Q:花園に行った年と今とで選手の雰囲気の違いなどあったりしますか。
└チームの熱量というか、モチベーション自体は今もあって、むしろ花園に行った実績を作ったことで、熱量の高い選手は多くなっている気はします。ですが違いを考えた時に、当時は『キャプテンをやらせても良いな』と思えた選手が複数いて、全体的にリーダーシップのある選手が多かった印象ですね。一方で今はどちらかと言うと大人しめと言いますか、ただ違いとして感じるのはそこくらいです。
Q:他の競技と比べても、「リーダーシップ」という言葉はラグビーの指導者から多く聞かれる印象なのですが、やはり競技において重要なキーワードになると感じますか。
└ラグビーってタイムアウトが無いスポーツなので、グラウンドに出たら選手に委ねられるんですよね。試合中の監督からの指示出しはハーフタイム除いて基本できないので、試合中での判断とかにおいては自主性が必要ですし、そこをまとめるリーダーシップが重要になると思います。
選手との意思疎通と振り返り、そして指導体制の変化
Q:『Atleta』を導入してからの選手の変化や選手からのリアクションはありましたか。
└普段からアプリを通して我々やスタッフから色んなアドバイスをもらえたり、自分の考えを伝えられたりできているので、選手にとっても良いと思いますよ。普段から毎日40人以上の選手全員と面談できない中で、ちゃんと意思疎通できていますからね。その点でプラスになっていると思います。
自分のための行動だということを認識させることが理想だと思っています。日々の練習で自分はどう感じたのかとか、今の課題は何かとかをアウトプットすることで次の行動が変わってくると思うので。
Q:確かに文章にするだけで、自分の考えが整理されたりしますよね。
└振り返ることはコーチや監督からコメントをもらうためにやるんじゃなくて、自分のためのアウトプットですよね。それが結果として指導者にも伝わるから返して、それが更にプラスに繋がるわけなんですけど、そこに気づいてもらうにはもう少し時間が必要かなと感じます。
Q:振り返りの重要性をいかに選手たちに意識させるかですね。
└ラグビーって結構ユースとかでは振り返りを重要視していて、コーチングの中でもGood/Bad/Nextを振り返らせる指導をしています。そういうことができたらなと思い『Atleta』にGood/Bad/Next項目を作ったんですよ。今は髙島先生がその辺のところを勉強してくれているので、『Atleta』での取り組みを進めてくれるのではないかと期待しています。