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水戸葵陵高等学校 駅伝部

ケガ予防にも最適!選手の自己成長に繋がる練習メニューとは(水戸葵陵・駅伝)

水戸葵陵高等学校 駅伝部 澤野敦監督

水戸葵陵高等学校 駅伝部、監督・澤野 敦氏

<チームの情報>2019年6月現在
主な成績:茨城県個人選手権1500m優勝、2018年度茨城県高校駅伝6位→関東高等学校駅伝競走大会 出場
部員数:選手30名、マネージャー3名
Atleta導入時期:2018年1月
競技歴:佐倉市立臼井南中学校 -千葉日本大学第一高等学校 - 日本大学
指導歴:水戸葵陵高等学校 駅伝部 監督(2009年4月~)

 

水戸葵陵高校陸駅伝部は、 “故障をさせない”ための指導を徹底!


Q:監督が大切にしていることを教えてください。
└選手に故障をさせないことが何よりも大切だと考えています。そのために指導法も変えました。
5、6年前までは、試合で目標とするタイムから練習で走るタイムを割り出すスタイルでしたが、それだと個々の性格によっては大きな目標を掲げすぎて無理をしてしまう選手もいます。そこでアメリカで行われている指導法を参考に、ここ3年ほどは選手の3000m、5000m、1500mの自己ベストタイムを分割したペースを元に練習メニューを割り出す方法に変えました。自己ベストの近い選手たちをグループにして、その日の調子を見ながら自己ベストから離れすぎないタイムで練習することで、自分が一番高いパフォーマンスの際の走りを何度も練習で再現していく。このような体験を繰り返すことで、練習をこなせた達成感を自信につなげてもらうことを重要視しています。
指導法を変更したことよって、故障は減ってきている実感がありますね。それでも無理をしてしまう選手はいるので、そこを抑えるのが監督としての役割です。
また、最近は部員の数も増え、以前のように一人ひとりとコミュニケーションを取る時間をしっかり持つことが難しくなってきました。そのため、選手一人に対して手取り足取りフォローをするのではなく、なるべく選手自身で考え解決策を見つけられるような指導を心がけています。監督の立場から「今日はここがだめだった」と伝えてしまうと、選手にとってはそれが全てとなってしまい、そこから新しい発見をすることは難しいものですが、その場でアドバイスせずに数日待つと、指導者が見えていなかった部分でも反省や改善が生まれることがあります。あえて考える時間を作らせることが成長につながり、大学以降に競技を続ける場合でも生きてくると思います。

 

『Atleta(アトレータ)』は故障予防にも最適なツール! 選手の自己成長に期待


Q:『Atleta』導入のきっかけを教えてください。
└以前は練習日誌(ノート)を書いて週に1度提出してもらっていましたが、できれば週1ではなく毎日選手の様子を確認したいという思いがありました。しかし教員としての他の業務も忙しく、そのバランスで悩んでいた頃にサービスを知りました。当時、部員の人数が大幅に増えることが決まっていたこともあり、より効率的に選手一人ひとりの状況を確認できることを期待して導入に至りました。
『Atleta』は、選手の細かい状況や、主観的なコンディションを見ることができるのが魅力ですね。特にコンディションは指導者の立場から見るのも大事ですが、選手自身で主観的に判断することも非常に大切です。『Atleta』は選手が自らコンディションを判断し入力するものなので、主観的な判断力が養われ、自分で練習内容を修正できるようになるなど、故障を予防できるツールだと感じました。
私自身、便利なものはどんどん使っていこうと考えています。それを使ってこれまで時間がかかっていた作業が短くなるなら、その分また競技のためになる別のことに充てたいと常々思っていますので、時間が削減できるならそれに越したことはないですね。

Q:『Atleta』導入の際の生徒の反応や、導入後の変化を教えてください。
└私と同様、現在のタスクが楽になるなら良い、という肯定的な意見がほとんどでした。
導入後は、コメント機能を通じて練習メニューやグループ分けについての意見・要望も寄せられるようになってきています。他の部員がいる場では発言しにくいこともアプリを通じて伝えてくれます。日誌のときは提出が週に1度だったということもありあまりそういう要望は来ませんでしたが、毎日利用しているスマホのアプリという形が、選手にとっても発言しやすい環境となっているのかもしれません。
『Atleta』を通して寄せられた意見や要望は、だいたいその通りに対応することが多いですね。たとえそれで失敗したとしても、選手自身の経験にはつながるはずなので。常に選手の成長につながるかどうかを考えるようにしています。
また、もう一つの変化として、睡眠時間を記録することで、生活習慣を規則正しくするような意識が高まっているように感じます。特に部内には寮(監督の家)で暮らす選手と自宅で暮らす選手に分かれているため、「寮生に負けないように」という意識を持つ選手は少なくありません。そういった競争心は高まっているのではないでしょうか。その結果、何でも言われた通りにやるのではなく、自分で考える癖をつけるといった雰囲気がチーム内に出来上がってきています。

水戸葵陵高等学校駅伝部監督・澤野 敦氏

Q:部としての『Atleta』の活用法を教えてください。
└『Atleta』の入力項目では、“体調”と“コメント”を重視しています。それらの入力を通じて、何よりも自分でコンディションを意識するようになったり、練習内容をコントロールできるようになって欲しいからです。そのための習慣づけのツールとして『Atleta』を役立てています。「絶対にこれを入力しなさい」という強制はしていないので、練習が休みの日は入力にばらつきが出てしまいますが、振り返る時間を毎日作るように、ということは日頃から繰り返し伝えています。
また、私は妻と9名の選手と一緒に暮らしているので、妻も『Atleta』を見てくれています。妻は選手の食事を担当していて、彼らの食事の様子にも注意してくれています。食事の様子と練習でのパフォーマンスは紐づいていることも多く、毎日寝る前に夫婦でアプリをチェックしています。

 

あえてモットーは掲げない。最新のツールや指導法を取り入れながら常に変化を求めるチームへ。


Q:部としての独自の取り組みなどはありますか?
└個人の練習を増やしていることです。ウォーミングアップなどをはじめ、自分で考えて個人個人で行う練習は週に4~5回実施しています。手を抜くことも、逆に詰め込みすぎることも可能な環境ですが、私はあえて選手の練習内容に口を出しません。その場で声をかけずに声かけのタイミングをはかっています。高校3年間で完成された選手になる必要はなく、高校生のうちに失敗できることは経験しておいた方が大学以降にも活きると考えているからです。私自身も12年間競技をやってきた経験から、適切であろう練習方法や時間配分などは勿論把握していますが、それにとらわれず打ち破る選手がいても良いと考えています。選手自身で判断できる練習を見守ってきた結果、こちらが予想しないタイムで走り切ってくれる選手も多く、毎回レースが楽しみです。
部のモットーというのは特に掲げたことはなく、変化を恐れずに毎年練習内容などの改善に取り組んでいます。常に分析を繰り返し、その時の部員の性格や特徴に合わせて自分自身も考え方や指導法を見直しながら歩んできた(指導者としての)11年ですので、モットーがないことがモットーなのかもしれません。

Q:今後の指導者と選手の理想的な関係性について、どう考えていますか?
└型にはめすぎない方がうまくいくのかな、と最近は考えています。スポーツマンとして理想的な行動や立ち居振る舞いは勿論ありますが、その意図を伝える前から「こうあるべきだ」という姿を私が押し付けてしまっても、高校生の選手としてはその指導の背景まで理解しきれず、競技にうまく反映できないケースも多いと思います。押し付けすぎず、学年が上がるごとに「なぜこういう行動をとるべきなのか」ということを学べるのが一番理想的ではないでしょうか。

水戸葵陵高等学校駅伝部監督・澤野 敦氏と片岡龍聖選手

キャプテン・片岡龍聖選手インタビュー【自主性の成長も後押し!】はこちら!
http://www.climbfactory.com/result/case/3131/